屋根の構造〜ルーフィング
ちょっと話が前後してしまいました。
雨を凌ぐために急ピッチで屋根が作られていきましたが、表面の屋根材を敷く前にとても重要なのがルーフィングです。
私なりの解釈で…
ルーフィングとは?
屋根材の内側に敷かれている緑の紙、防水紙と呼ばれていますが、これをルーフィングというそうです。
緑の紙と書きましたが、私がよく見かけるのが緑の紙のようなもので、実際は黒とか白のもあるんですね。
じつはこれが屋根には重要。
ルーフィングがしっかりと張られていることが、雨漏りを防ぐ重要な要素になります。
表面の屋根材から水が漏れてもこのルーフィングがしっかりしていれば下地に漏れることはない。
紙のように見えますが実は何層にもなっており、一般的なのがアスファルトで加工されているアスファルトルーフィング。
一般的な緑色のルーフィングは耐用年数が約10~20年ほどだそうです。
最近はこのアスファルトルーフィングも進化しており、より耐用年数が長い改質アスファルトルーフィングもあるそうで、耐用年数は倍の約20~30年。
更に60年も耐用年数があるものもあるとか。
その他には透湿ルーフィング。
これについては屋根通気工法という、外壁のように通気をした屋根、ルーフィングに通気胴縁を取り付け、通気口を造って屋根材を張る必要があるそうです。
今後はこのような施工が増えていくのかもしれません。
実はルーフィングと言ってもいろいろと種類がありますね。
そこで大きな疑問が?
ルーフィングの耐用年数が過ぎたらどうなるのか?
家は10年や20年で建て替えるのは現実的ではありません。
屋根をはがして張り替えるのか?
それも厳しいですね。
でも通常のアスファルトルーフィングの耐用年数は10~20年ほど。
コストは?
アスファルトルーフィング→改質アスファルトルーフィング→透湿ルーフィング
やはり性能が良いものほど高い。
しかし、ルーフィングの役割は表面の屋根材から漏れたものを下地にいかないように、下地を濡らさないようにするもの。
屋根材から漏れることが無ければ出番はありません。
なのでそもそも屋根材がしっかりと張られている、雨漏りがしない状況であれば問題ないということになります。
ちなみに私の家は通常のアスファルトルーフィング。
いわゆるアスファルトルーフィング940というやつです。
TAJINA(田島ルーフィング)のPカラー。
PカラーMという寒冷地用のものもあるようですが、詳細は不明でした。
おそらく土屋ホームではこれが標準仕様のようです。
設計士さんに「寒冷地用か?」と尋ねたところ、その辺についてはあまりわからないという雰囲気でした。
この辺にはあまりこだわりが無いというか、屋根材がしっかりしていれば水は漏れないので、ルーフィングは最低限の機能があれば問題ないということ。
裏を返せば施工や構造に自信があるから、そこにコストをかける必要が無いということなんだと思います。
では、ルーフィングについて説明してくれる、もしくは選べるハウスメーカーや工務店はあるのか?
工務店などは聞けば説明してくれるでしょうし、選ぶことも可能でしょう。
ハウスメーカーもおそらく聞けば説明してくれるでしょうし、オプションで高くはなると思いますが選ぶことはできそうです。
しかし、このような知識がないと聞くことはできませんし、おそらくルーフィングはどうしますかと聞かれることもないでしょう。
建築系のYouTubeなどではやはりせめて改質アスファルトルーフィングにしておくほうが良いという意見が多いですね。
ルーフィングの耐用年数が過ぎたらと思うと、確かに不安ですよね。
おそらく住宅のコストを抑えようとすると、このようなところなんでしょう。
建物自体の耐用年数やメンテナンスのことなども考えて、見えないところの構造や素材にも気を付けなければいけません。